体の冷えを解消する具体策 (運動編)
体の冷えには、いくつかの対応策があります。慢性的に冷えのある方は、筋力の少ない方が多いようです。冷え症を改善し、血流を促進して内臓の働きを良くしたり、免疫力を整えるためには、ウオーキングやラジオ体操、ストレッチなど体を動かして、筋肉を鍛えることが大事だといえます。筋肉は体の最大の熱生産器官だからです。
筋肉を鍛えて冷え症を解消するのに、一番簡単な方法が、リュックサックに水又は、砂を入れたペットボトルを入れ、担ぎながら日常の活動や家事をすることです。筋肉の大半を占める下半身を鍛えます。この方法は私の漢方の師匠から教えてもらいました。
私(岡北)は、20代の学生時代に、数年間ワンダーフォーゲル部で活動をしていた経験があります。毎年、夏に北アルプスを縦走(山頂まで登り、次の山へ稜線または尾根をつたって歩くこと)するために、シーズンオフ中の週3-5日は、砂を入れたリュックを背負って学生会館を上っては降りることを何度も繰り返してトレーニングをしていました。
重石にしている砂の量はトレーニングが進むにつれて増やしてゆきます。数ヶ月で脚力が付くので、坂や階段、低い山(千メートル位まで)なら、連続して登っても全く息切れをしなかった経験があります。筋肉が付いて、脚力が上がります。
健康上の理由で運動制限をしている方、運動や食べ物に気配りして生活しているのに、冷えが解消しない方、運動の出来ない方、日頃運動が出来なくて、冷えや血流不良を自覚している方には、漢方の服用をお勧めします。
漢方に含まれる生薬の中には、体を温める作用がある他、特に解毒したり、血流改善、胃腸の働きを良くしたり、免疫を調節する働きを併せ持つものがあります。
例えば、婦人科領域に主に用いられている当帰(トウキ)には、血液の流れを良くする効果があります。松寿仙(しょうじゅせん・第3類医薬品)などに含まれる、人参(朝鮮人参、オタネニンジン)は、気力・体力をつけたり、腸内の善玉菌を増やしたりする働きがあります。また、薬用の紫蘇の葉には、気を巡(めぐ)らせる働きがあるため抗ストレス作用や、解毒する力があります。
けやき堂薬局では、お客さまの体質にあわせて、パッケージ品や、オーダーメイドのお薬(エキス剤または、煎じ薬)からお選びし、ご提案しています。希望される方はご予約の上で来店ください。