風邪のひき始めに用いる漢方
これまで何度もお伝えしているように、風邪のひき始めには、早期の漢方の服用が有効です。当店で多数の実績があります。服用のタイミングが早ければ早いほど、改善しやすく、身体が楽になります。その上漢方の服用回数や量も少なくて済みます。
風邪などのウイルスが体に入っていく時に、寒気や頭痛、関節痛が起こることがあります。この寒気や関節痛の予兆を感じた時、症状が現れたタイミングですぐに風治散(ふうじさん、第2類医薬品、和漢薬研究所)と紫華栄(しかろん、第3類医薬品、和漢薬研究所) 各1包をお白湯(熱湯でも可)に溶いて服用ください。風治散で寒気などがとれます。紫華栄には、滋養強壮作用があります。
風治散は、葛根湯と同じ処方構成のエキス顆粒です。低温で最新の技術でじっくり有効成分を引き出しています。有効成分以外に顆粒にするためのデンプンしか入っていません。葛根湯の処方のため麻黄が入っています。私の経験上の話ですが、風治散は西洋薬の風邪薬を比較して、胃腸障害になりにくいです。
時々、お客様から「寒気はないのですが、風邪を何日もひいているので、風治散と紫華栄を飲んでもいいですか?」と問い合わせを受けることがあります。この場合は、風治散を服用するタイミングを過ぎているので、これを服用せずに紫華栄を飲んでいただいています。紫華栄は風邪のどんな時期に服用しても良く、回復力を助けます。
熱っぽく(発熱)、のどが赤く腫れて痛みがある場合は、金羚感冒錠(商品名:きんれいかんぼうじょう、第2類医薬品、小太郎漢方)がお勧めです。処方名は銀翹散(ぎんぎょうさん)です。この金羚感冒錠には、レイヨウカク(希少な動物性生薬)が入っており、清熱作用(炎症をとること)に優れています。かぜによるのどの痛み、口(のど)の渇き、咳、頭痛に効能効果があります。潤す生薬は入っておらず、大半が冷やす作用のある生薬で構成されています。予防薬ではなく、症状の現れた時に用いるお薬です。のどの痛いときになめてもいいです。