夏の疲れ、秋バテ解消法 原因と対策 東洋医学的視点から
2023年9月4日
更新2023年9月9日
秋バテは、夏の疲れが残って体力が低下し、そこに自律神経の乱れや血のめぐりが悪くなって起こります。症状は、食欲不振、めまい、立ちくらみ、頭がすっきりしない、微熱が続く・・・などです。
原因は、①質の良い睡眠が充分にとれていない、②食事の内容が偏っている、③冷たい飲食物を摂取することが多い、④水分の過剰摂取、⑤気温差の大きな室内と室外を1日のなかで何度も行ったり来たりを繰り返していることの5点が挙げられます。1つでも当てはまれば夏の疲れを起こす要因となりえます。(参考:日経新聞2023年6月17日夏の「内臓冷え」対策)
暑さのため汗をかくことから、水分を意識してたくさん摂ることで、胃の消化液が薄まってしまい、消化不良を起こしやすくなります。食欲不振になり、食事の内容に偏りが出やすくなります。
また、冷たい食べ物や飲み物を摂り過ぎることで、内臓が冷えてしまい、体温を上げるためにエネルギーを余分に使うことから、疲れやすくなります。
自律神経は、体温を一定に保つために血管を拡張させたり、収縮させたりして血流を調節しています。1日のうちで冷房の効いた電車や建物と、室外への出入りを繰り返すことで、体温調節ができなくなり体のリズムを崩しやすくなります。その結果、内臓の冷えを生じたり、血流が滞りやすくなったりして、代謝や免疫力の低下をおこしやすくなることが考えられます。
秋を快適に過ごすための対策として、①毎朝、白湯(又は松寿仙のお茶)を1杯飲むこと、②ビタミン、ミネラル、タンパク質を意識した食事を摂るようにすること、③39℃ほどのぬるめの湯に30分以上浸かること、④軽い運動をすること、⑤ゆっくり息を吐くことがお勧めです。
②の食事について、汗の成分には体に必要なミネラルなども含まれています。暑さから麺類など栄養が偏った食事になりがちです。疲労回復しやすい体作りにはバランスのとれた食事が必須です。
④の運動について、心身のリフレッシュを兼ねたウオーキングや深呼吸しながらの全身を大きく動かすストレッチがお勧めです。
⑤のゆっくり息を吐くことについて、ストレスからも内臓の冷えを生じますが、ゆっくり呼吸をすることで意識的に副交感神経(リラックスにはたらく)を優位にすることができます。
夏の疲れを解消しておくことが秋以降を健康に過ごすためのポイントです。生活の質を高めること、すなわちお仕事や家事、学習がはかどるようにするため、大事なことですので、原因と対策を参考にされてください。
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