体を衣服などで効果的に温めるには?
昔から、冷えは万病の元と言われ、また近年では低体温だと免疫を下げることも分かっています。
気温が下がってくると、服装や飲食物で体を温かくするよう意識する方が多いでしょう。体のどの部分を優先して防寒するとよいのかというと、首、手首、足首の3つの首です。その理由は、皮膚が薄く、血流の多い血管(動脈)が皮膚の近くに位置しているからです。
冷たい空気は、通常、床など下の位置に集まる性質があるので、足首からへその位置までの下半身にも重視して冷え対策をすることを私はお客様に勧めています。特に足指~ふくらはぎにかけて、冷え症に有効なツボが集まっています。ツボの部分を露出させないで衣服で覆うようにしましょう。靴下やズボン下などの肌着を利用して防寒に努めましょう。
また、副交感神経の中枢がある仙骨の位置(お尻の少し上)と腸や子宮が集まるお腹の周りを含む腰の周りを温めることでも防寒に役立ちます(参考 養命酒WEB 元気通信2021.12月号)。下着の上から貼るミニカイロをあてても良いでしょう。私も冬になると、仙骨の位置にミニカイロを貼ることが多いです。肌着1枚分着用することと同じ位の体感があります。
漢方医学では冷え症の治療は夏から始めるのが良いとしています。実のところ当店に相談に見える方は(冷え症関連の場合)、例年10~11月にかけて秋の深まる頃が最も多いです。真冬になってから初めて相談される方もいらっしゃいます。真冬になってからの対策だと、お客様が漢方薬や食事で効果を体感するまで日数を要し、その間辛抱しなくてはなりません。漢方薬の効果を体感し、真冬もご機嫌に過ごしていただけるように、「ちょっと体が冷えてきたなあ」と思ったら、すぐご相談にお越しください。
私どもはお客様の生活背景やこれまでのお体の経過、体質などを把握した上で、困っておられる症状や目的にあわせて個別に漢方薬などや、食事や生活養生法をご提案しています。お客様の健康生活を後押しすることがけやき堂薬局の努めです。予約優先で随時、健康相談(カウンセリング)、必要に応じて脈波・コロトコフ音記録計(大学病院、クリニックなど医療機関で使用されている医療機器)によるチェックを併せて行っています。お客様と当方の双方向で話をした上で、アドバイスをしています。お客様が納得されてから漢方の服用をスタートしていただいております。健康相談を希望される方は事前にご予約ください。温灸体験も予約受付け中です。