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ずっと座っていることよりも、こまめに動く

 近年、科学技術の進歩により、機械化、自動化がされてきています。日常的にはテレビを観たり、ゲームを楽しんだりすることの他、インターネット・SNSの閲覧、デスクワークや在宅業務、自動車の乗車により座ったままの時間が増えていると言われています。座り過ぎは体にも心にも良くないそうです。2011年に米国予防ジャーナルに掲載された論文で、日本人は1日の中で座っている時間が長いことが報告されています。
 新型コロナウイルス対策で外出制限を言われた時期には、在宅時間が延びて座っている時間がもっと増えたことを感じている人もいるでしょう。

 座っていること、または横になって休んでいる状態のことを学術的に「座位行動」と言います。2020年発行の「世界保健機関(WHO)身体活動・座位行動ガイドライン(日本語版)」には座り過ぎは不健康になること、そして身体活動を増やして座位行動を減らすことで健康効果を得られると書かれています。
 
 腰をかけたままの姿勢がなぜ健康に悪いのか、理由として主に3つ考えられています。①血流が悪くなる(むくみや血栓の原因になる)、②体のエネルギーの消費量が減る(代謝が悪くなり肥満の原因になる)、③足の筋力が衰える(腰痛や歩行困難の原因になる)ことです。(参考 東京都保健医療局サイトより)

 この他、メンタルヘルス(うつ、不安の症状)、認知機能の低下、がん、糖尿病などの健康リスクが挙げられています。

 また、京都府立医科大学の7年以上にわたり追跡した研究では、余暇時間の運動活動量を増やしても、それ以外の時間に座り過ぎていたら、死亡リスクはわずかにしか減らないという結果が出ています。このことから座りっぱなしの時間を減らして、身体活動の時間に置き換えることが必要であるとコメントしています。

 30分に1度は、座った姿勢から立ち上がり、室内を歩き回ることが良いと言われています。例えばすぐ手の届くところに、物を置かないで取りに行くようにする、物を運ぶときは、まとめて動かすのではなく、数回に分けて運ぶ、自動車を使わず歩いて移動することなど工夫できるでしょう。やむを得ず長時間座る場合も、座ったままの姿勢でかかとの上げ下げ運動をする、足首回しをする、1時間に1度は、休憩時間を作って歩き回ることをお勧めします。ポイントは、「こまめに動く」ことです。

 私どもけやき堂薬局では、随時、脈波・コロトコフ音記録計による測定行っています。測定と解説を合わせると所要時間は15分程度です。希望される方は、事前にご予約下さい。血圧を測る要領で、両腕に腕帯をまいて計測します。測定時に、長そでの薄い生地のシャツとなれるようにしてお越しください。当日予約でも測定可能なことがありますので、まずは電話で確認の上、ご予約下さい(ご新規の方は測定1回3,300円です)。

加筆修正 2024.3.12

2024年3月7日

新型コロナウイルス感染後の後遺症と持続感染

 新型コロナウイルスに感染した後、なぜ後遺症になる人がなぜいるのか原因はまだ解明されていませんが、2023年1月に掲載されたネイチャーレビューの論文では、持続感染、ウイルスの再活性化、腸内細菌叢への影響、自己免疫など6つの要因を示し、それらが複合反応を起こして発症すると説明しています。(朝日新聞 記事 2023年12月27日)。

 長期感染やウイルスが長く体内に存在することで、細胞に炎症を起こし、一見ウイルスとは関係のないように見える病気を引き起こします。自分の体を自身で守るために、免疫を力強く働かせていることが大切だと考えています。日ごろの規則正しい生活と、バランスの良い食事を継続して取り組みましょう。感染症は早期の治療を心がけましょう。自然治癒力を向上させる、漢方薬をご活用下さい。